学術部

学術部の研修会事業は新人教育と生涯学習に特化した取り組みを指針とします。

以下に今年度の研修報告を掲載します。

平成28年度研修報告

 

平成28年度第6回大阪市北ブロック研修会

 

テーマ:「糖尿病治療における理学療法 戦略と実践」

日 時:平成28年12月11日(日)

場 所:暁明館病院

講 師:野村 卓生氏(関西福祉科学大学

 

今回、野村卓生先生(関西福祉科学大学)に「糖尿病治療における理学療法、戦略と実践」というテーマでご講演を頂きました。本研修では糖尿病の基礎知識に加え、研究結果に基づいた運動療法の実施やリスク管理の方法について学びました。また、血糖値測定や神経障害に対する評価なども併せてご教授頂きました。

血液データから合併症の発生するリスクや、投薬に応じた運動療法の開始時間など内部疾患である糖尿病を運動器疾患として捉えた講演は大変参考になりました。

既往の疾患を罹患されている患者様は数多く、今回の講演で学んだ内容を明日からの臨床に活かし、新しい視点を持って日々自己研鑽に努めていきたいと思います。

最後になりましたが、今回、ご講演頂いた野村先生をはじめ、運営に携わって下さいました大阪市北ブロックの会員の皆様に深謝いたします。

 

大阪回生病院リハビリテーションセンター

 理学療法士 酒井宏介 

平成28年度第5回大阪市北ブロック研修会

 

テーマ:『非特異的腰痛の機能解剖学的評価と治療』

日時:平成281110()

場所:大阪暁明館病院3階リハビリテーション室

講師:奥野 泰介氏(加納総合病院)

 

今回、加納総合病院の奥野泰介先生に、「非特異的腰痛の機能解剖学的評価と治療」というテーマでご講演をしていただきました。

今回の研修会では、脳卒中患者様を症例に示しながら問診を始めとした基本的な評価や原因を追究していく思考過程に加えて動画や実技を交えてわかりやすく解説していただきました。特に腰痛が出現する原因を追究していく過程は評価の重要性を改めて気付かせていただける内容であったと感じています。また実技においても大殿筋のリラクセーションという内容を丁寧に指導してくださり、身をもって確認することが出来ました。

 今後は本講義で教わった知識や思考過程を参考にさせていただき、85%が原因不明と言われる腰痛のうち1%でも多く原因を追究し改善していくことを目標とし、日々の臨床業務に励ませていただきます。

 最後になりましたが、今回ご講演いただきました奥野泰介先生をはじめ、大阪市北ブロックの皆様に深謝いたします。

 

 一般財団法人 淀川勤労者厚生協会 

西淀病院リハビリテーション科 森川成彬

平成28年度第4回大阪市北ブロック研修会

 

テーマ:『根拠に基づいた運動器理学療法

日時:平成281029()

場所:大阪回生病院

講師:千葉一雄氏(大阪医療福祉専門学校 教務学術部長)

    磯田 真理先生(西川クリニック 技師長)

 

今回、千葉 一雄先生(大阪医療福祉専門学校 教務学術部長)、磯田 真理先生(西川クリニック 技師長)に、「根拠に基づいた運動器理学療法」というテーマで講義と実技を御教授頂きました。磯田先生の御講義では、運動器疾患の捉え方や段階的な治療方法を学び、実技ではテーピングを用いた立ち上がり動作の評価・治療を行いました。治療後の即時効果だけでなく長期的な効果も期待できるということで、これからの臨床に向けて大変参考になりました。千葉先生の御講義では、症例提示された患者様の動作分析を行い、実技にて歩行動作における骨盤・股関節の動きに着目した治療をご教授頂きました。患者様の個別性を理解することで、治療展開の幅を拡げる機会を得ることができました。今回の講義で学んだ事を活かし患者様に実感していただける治療が行えるよう、今後とも研鑚していきます。

文責:理学療法士 

大阪回生病院リハビリテーションセンター

金岡 佑美香

平成28年度第3回大阪市北ブロック研修会

 

テーマ:『股関節疾患の評価と治療』

日時:平成281027()

場所:大阪回生病院

講師:花崎太一氏(大阪回生病院)

 

 今回、大阪回生病院の花崎太一先生に、「股関節疾患における評価と治療」というテーマでご講演をしていただきました。本研修会では、実際に患者様の動画を提示して頂きました。患者様の立位・歩行に必要な要素を画像所見や姿勢から抽出し、問題点となっていたアーチの低下に対し足圧中心を測定し足部からの運動連鎖に着目し、アライメントから修正されていました。そのあと股関節体幹機能へのアプローチへ移行することで歩容の改善へつなげるといった治療展開をご講義頂き、介入後の患者様の変化に感嘆しました。

 実技では、腰椎・骨盤への治療介入を経験させて頂きました。股関節の伸展を誘導するには、骨盤の選択的運動が重要であることを学びました。

今回の講習会を通して、病態把握のための細やかな評価や治療技術を目の当たりにし、私自身の気も一層引き締まりました。

最後になりましたが、今回ご講演いただきました花崎先生をはじめ、運営に携わって下さいました大阪市北ブロックの役員の皆様に深謝致します。

 

医療法人医誠会 医誠会病院

リハビリテーション部 下元このみ

平成28年度第2回大阪市北ブロック研修会

 

テーマ:『急性期脳卒中の病態とリスク管理』

日時:平成28831()

場所:大阪回生病院

講師:堀 竜次氏(森ノ宮医療大学)

 

 今回、森ノ宮医療大学の堀先生に、「急性期脳卒中の病態とリスク管理」というテーマでご講演をいただきました。脳の解剖生理、代表的疾患の概要など基本的な知識から、実際ベッドサイドで活かすことが出来るリスク管理方法まで幅広く教えていただきました。リスク管理を実施する際に、そのリスクが何故起こるのか原因を知ることで理解しやすく、また1つの所見だけでなく、複数の所見から離床を促す事を学びました。早期離床が良いと考えていたため、今後は安易に離床するのではなく、患者様に適したタイミングで離床を勧める事に励みたいと思います。今回の講義内容を明日からの臨床に活かしていきたいです。最後になりましたが、今回ご講義いただきました堀先生をはじめ、企画・運営に携わって下さいました大阪市北ブロックの役員の皆様に深謝致します。

医療法人医誠会 医誠会病医院 

リハビリテーション部 野本小菜実

平成28年度第1回大阪市北ブロック研修会

 

『解剖学、バイオメカニクスアプローチなどの観点に基づいたスポーツ現場指導のアプローチ』

日時:平成2865()

場所:ボバース記念病院

講師:土黒 秀則氏(早稲田大学スポーツ科学部非常勤講師)

 
今回早稲田大学の土黒秀則先生に、「解剖学、バイオメカニクスアプローチなどの観点に基づいたスポーツ現場指導のアプローチ」というテーマでご講演頂きました。より効果的なトレーニングを実施するという面でスポーツ現場も病院等で働いているセラピストも同様である事が再確認できました。運動連鎖や支持基底面・アライメント・重心位置の関係性についても詳しく指導いただき、バイオメカニクスの観点から観察すべきポイントがより深く理解できました。実技では、効果的なスクワット・大殿筋下部線維のトレーニングやスポーツ分野だけでなく高齢者にも使える足部にFitする靴紐の結び方を教えていただき、明日の臨床からすぐに実践ができそうです。
同じ対象者の治療を行う者として、スポーツ現場に携わる先生の一言一言が自分自身の刺激となりました。
最後に、今回ご講演いただきました土黒秀則先生をはじめ、企画・運営に携わって下さいました大阪市北ブロックの役員の方々に深く御礼申し上げます。
                                                     大泉湧(北野病院)